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ニューオープン・レビュー

Chill Parlor 9(九段/豆料理)
Chill Parlor 9
(九段/豆料理)

2012/10/25オープン

たっぷりの豆と野菜で心も身体も満たされる

ボリュームたっぷりの看板メニュー「スタンダードビーフチリ」(レギュラーサイズ)1050円。パンか無農薬の玄米を選べ

アジアからヨーロッパ、アメリカ大陸まで、世界中で広く食べられている豆料理。しかし、日本では「豆腐や味噌」といった加工品の印象が強い。ヘルシーな豆類のもっとおいしい食べ方を提案していきたい。そんな思いの詰まったお店が九段に誕生した。系列店のベーカリーカフェ『FACTORY』と隣接し、朝8時から元気に迎えてくれる。


自家製のポークソーセージを全粒粉ロールで挟んだ「ホットドッグ<ポチ>」550円も人気メニュー。お好みでピカリリを乗せてもおいしい

たっぷり野菜やこだわりの食材を気軽に楽しめるカフェ『麹町カフェ』で人気だった「no meat スープ」が好評だったことから、ベジタリアンの人でも楽しめる豆料理の専門店を思いついたというオーナーの松浦氏。5年ほど前に始めた自社の畑も軌道に乗り、豆の収穫量が増えてきたのも理由のひとつ。実際のお店造りでイメージしたのは、かつてアメリカで見たチリ専門店。本場ではもう少しジャンクな雰囲気だったのだが、男性客がひとりで気軽に食べていた様子を見て、「日本では牛丼やラーメンしかない。もっとヘルシーでおいしい料理に男性が目を向けてくれれば」という思いもあったという。


「日常的に使っていただけるとうれしいですね。気軽にお立ち寄りください」と小林店長とスタッフの吉坂さん。テキパキと働く姿を見ると気持ちのいい一日を迎えられそうだ

コンセプトは“EAT GOOD”。“良いものを食べよう”という思いのもと、素材にはとことんこだわり、できるだけ生産者の顔が見えるものを選び、時には生産者の元に出向き、会話を交わしてから仕入れるという。この店で使う豆は10種類ほど。メニュー数が多くないからこそ、1つひとつのディティールにこだわることができるのだとか。だからこそ、安心安全で自分の子どもにも食べさせたいと思える料理に仕上がっている。自慢の「チリ」は、うずら豆にタマネギやハプリカなどたっぷりの野菜を煮込み、チリパウダー、ナツメグなど、香りと味に奥行きをもたせるスパイスで味を整える。辛くはないので、卓上に並ぶ3種類のハバネロソースで自分好みの味に仕上げよう。また、添えているコールスローとピカリリ(カレー風味のピクルス)は食べ放題。ここでもさらに野菜を食べられるとあって、女性客に大好評だ。


パンはもちろん隣の工房で焼き、ホットドッグのソーセージも自家製。コーヒーは三軒茶屋『CROPSHOP』でブレンド、ローストしてもらった有機豆を使い、ハンドドリップで丁寧に淹れる。手間暇をかけてでも、本当に良いものを提供したいという思いがギュッと濃縮している。ちなみに店名の“9”は所在地の九段から付けたのだとか。「三軒茶屋で“3”、麻布十番で“10”なんて展開もいいですね」と笑う松浦氏。遊び心と真剣さがひとつになって、さらなる展開をみせてくれそうだ。

N.Y.に昔からあるお店をイメージしたという店内にはアンティークの家具を配している。大きな窓ガラスに面したカウンター席で陽光を感じながら過ごすのもいい

 
Data
Chill Parlor 9(チリパーラーナイン)
電話番号: 03-3234-2309
住所: 千代田区九段南3-7-12 九段津田ビル1F

撮影:山村佳人  取材・文:伊勢嶋暢子(編集部)
このページのデータは2013年2月28日現在のものです。

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