コレって、ちょっとイイかも! SDGsな最新グルメ

環境問題、食料問題、フードロス問題…
SDGsな取り組みをグルメの分野からピックアップ!
美味しく、楽しく、まじめに食の未来をお伝えします。

食べることが地球のためになる!
新しいチョコレート「ECOLATE」


このままだと2050年までに
チョコレートが食べられなくなる!?
「ECOLATE(エコレート)」のイメージ

日常生活のなかで最も身近にあるスイーツのひとつ、チョコレート。日本のチョコレート市場は10年で35%も成長しているのです。知っていましたか?

その一方で「チョコレート危機」という言葉があります。実は、チョコレートづくりに使われているカカオ豆が、絶滅するかもしれないといわれているのです。

「M&M’S」で知られている『マース(Mars)』をはじめ、『バリーカレボー(Barry Callebaut)』などの大手企業は、2030年までに「44億ポンド(約200万トン)」のチョコレートが不足すると予測。

2050年までに、チョコレートづくりに使われているカカオ豆が絶滅する可能性があるといいます。
(※「BUSINESS INSIDER」より引用)


低賃金、児童労働、環境破壊、地球温暖化…
カカオ農家を取り巻く大きな社会問題
「カカオ農家」のイメージ

カカオ農家の多くは貧困状態にあり、児童労働、低賃金、危険労働など、カカオを取り巻く環境は複雑かつ深刻な社会問題になっています。

たとえば、カカオ産地として有名なガーナでも「生産者1人の日収は1ドル未満」。「SDGs」の貧困の定義「1.25ドル未満」を大幅に下回っています。

さらに、新興国のカカオ需要増加ゆえの生産地拡大による環境破壊だけではなく、地球温暖化に伴う気候変動やカカオ樹の老齢化、カカオ樹がかかる病気の脅威も相まってカカオ不足は深刻な状況です。

そのため、もう少し楽な農作物の栽培へ、もう少し割りの良い仕事へ、とカカオ栽培をやめる農家が増えています。
(※日刊工業新聞より引用)


「ECOLATE(エコレート)」とは!?
「カカオの廃材」に新たな価値を!
カカオのイメージ

現在は「チョコレート危機」に対して、世界中のチョコレート関連企業によるカカオ生産農家への支援が徐々に広がってきました。

しかし、今後、チョコレートを食べられるとしても、「値段が上がる」「品質が低下する」といった可能性は十分にあります。

そこで誕生した商品が「ECOLATE(エコレート)」。手がけたのは『株式会社LIFULL(ライフル)』。本田翼さんが出演するテレビCM『LIFULL HOME’S』でおなじみの会社です。

7割が廃棄される「カカオの廃材」に注目。「食材」としての価値を与えることで、農家の貧困問題を解決する第一歩にできないか、カカオ農家にとっても新たなエコシステムを構築できないか、と考えた結果、「ECOLATE(エコレート)」の開発に至ったという。


食べることが地球のためになる
地球の新たな食材を見つけるプロジェクト
「Eatree Cake」と「Bamboo Sweets」

もともと『LIFULL(ライフル)』は、サステナビリティへの取り組みに注力。「地球料理 -Earth Cuisine-」では、地球上でまだ光を当てられていない素材にフォーカス。その素材を食べることで地球のためになる、地球の新たな食材を見つけるプロジェクトを展開しています。

その第一弾が、間伐材を味わうパウンドケーキ「Eatree Cake(イートリー ケーキ)-木から生まれたケーキ-」。パティシエは田村浩二氏。開店わずか2カ月でミシュラン1つ星を獲得したフレンチレストラン『Tirpse』元シェフだ。世界のベストレストラン50のDiscovery seriesアジア部門選出、ゴーエミヨジャポン2018期待の若手シェフ賞受賞もしている。

第二弾は、放置竹林の竹と笹を約24%使用した「Bamboo Sweets -竹害から生まれた和菓子-」。グローバルクリエイティブアワード「AD STARS 2020(釜山国際広告祭)」のGreen部門にてブロンズを受賞。さら国際賞「クレスタ賞 2020(Cresta Awards 2020)」でてもブロンズを獲得。また「日本パッケージ大賞2021」において入選もしています。


人気若手シェフ2人が手がける
これからの時代に求められるチョコレート
上妻正治シェフや江藤英樹シェフなど

『フーズカカオ株式会社』との協業により誕生した、第三弾の「ECOLATE(エコレート)」には、人気若手シェフ2人が参加。(※画像は左から「上妻正治シェフ」「フーズカカオ株式会社 代表取締役 福村瑛氏」「株式会社LIFULL 執行役員 CCO 川嵜鋼平氏」「江藤英樹シェフ」)

ひとりは、江藤英樹氏。フランス・ラナプール『L’OASIS』、カンヌ『villa des Lys』にて修業。『BEIGE Alain Ducasse TOKYO』『DOMINIQUE BOUCHET TOKYO』『SUGALABO』『THIERRY MARX』など、数々の名店でシェフパティシエを歴任した実力者。

もうひとりは、上妻正治氏。『パティスリーキャロリーヌ』『クリオロ』でチョコレート部門責任者を務めたほか、「ジャパンケーキショー」で計3度の金賞受賞、「World Chocolate Masters」国内予選チョコレート部門1位、総合3位など多数の受賞経験があります。


カカオマスを使用しない
サステナブルな新しいチョコレート
「ECOLATE CARRE(エコレート カレ)」と「ECOLATE TABLETTE(エコレート タブレット)」

一般的なチョコレート製造ではカカオ豆の「カカオマス」「ココアバター」を使用しますが、「ECOLATE(エコレート)」では通常廃棄する、カカオ豆の殻、枝、葉でつくっています。


■「ECOLATE CARRE(エコレート カレ)」(2,200円)
(江藤英樹シェフ開発)

「ECOLATE CARRE(エコレート カレ)」

カカオ豆の殻、枝、葉から生まれた3種類の新しいひとくちチョコレート。
・カカオ豆の殻の含有量50%。カカオ豆の殻を感じる食感と、ビターな香ばしさが特徴です。
・枝の含有量20%。ほのかな枝の香りと食感で、舌の上に木々を感じます。
・カカオ豆の殻・枝・葉の含有量30%。まるで森にいるような香りと3種の素材が新しい食感を奏でます。
まったく新しいひと口チョコレートを楽しめる商品です。


■「ECOLATE TABLETTE(エコレート タブレット)」(1,760円)
(上妻正治シェフ開発)

「ECOLATE TABLETTE(エコレート タブレット)」

カカオ廃材含有量33%。カカオ豆の殻から生まれた新しい板チョコレートです。パウダー状にしたカカオ豆の殻を33%使用。口いっぱいに広がる、カカオとココナッツが織り成す豊かな風味。ほろ苦い甘さのなかに、酸味を感じる大人な味わい。カカオ豆の殻の歯触りとその後に続くなめらかな口溶け。まったく新しい板チョコレートを楽しめます。


カカオを取り巻く社会課題をいま一度提起
チョコレートが地球を守る取り組みの一助となる
「ECOLATE CARRE(エコレート カレ)」

ステップ1」 廃棄されていたカカオ部位を収穫して、新たな付加価値を与えることで農家の支援につなげます。そうすることで、カカオ農家が、カカオのすべてを最後まで大切に育てて扱うようになります。

ステップ2」 いままで食べられていなかった、廃棄されていたカカオの部位を食材に変化。それらの部位を食材として活用するシェフが増えてきます。

ステップ3」 廃棄されていたカカオの部位を食材として食べることで、新たな食文化を構築する。

既存のカカオの消費方法とは、まったく異なる新たなインスピレーションのもと開発された「ECOLATE(エコレート)」。新たなチョコレートを通して、食の可能性を体験してみてはいかが。食べることが地球のためになりますから。

「ECOLATE TABLETTE(エコレート タブレット)」

地球料理 -Earth Cuisine-https://table.lifull.com/earthcuisine/
コーポレートサイトhttps://lifull.com/

情報は2021年4月20日現在のものです。



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