仕事帰りや旅先で、気になったお店にふらりと入ってみたい。誰かと約束していなくても、もっと気軽に飲みに行きたい。そんな風に「ひとり飲み」を楽しむ女性が増えています。 自由にマイペースに楽しめる、女性のひとり飲みにぴったりなお店をご紹介します。
心地よいグルーヴ感に浸れる西荻窪の立ち飲み酒場『サレサイドサカエ』でひとり飲み
ゆるさが心地よい西荻の街にしっくりはまる立ち飲み酒場『サレサイドサカエ』
※営業時間・定休日・メニュー等が変更となる場合があります。詳細は店舗までご確認をお願いいたします。
JR中央線の沿線には、飲んべえにとって魅力的な街が多い。
中野、高円寺、阿佐ヶ谷…どの駅前にも庶民的な商店街や横丁があり、そこには必ず、地元の人々が集う酒場があるのです。
明るい時間から居酒屋のカウンターで飲み始めているおじいさん、焼鳥屋の縄のれんの隙間から流れる煙の匂い…そんな光景を見た瞬間、仕事も夕飯の支度も放り出して店内に吸い込まれたくなる。中央線の沿線に住んだら、毎日がそんな衝動との戦いになるだろう。
とりわけ「西荻窪駅」通称「西荻(ニシオギ)」には、個性豊かな酒場がたくさん。
駅南口の横丁「柳小路」をはじめ、街のあちこちに味のあるお店が点在しています。
西荻窪の酒場の聖地といえば、駅の北口と南口で展開する『やきとり戎』ですが、いかにもおじさんの聖域という佇まいの『戎』へ女子ひとりで入るのは、ちょっと勇気がいる。
そんなひとり飲み初心者女子におすすめなのが、駅から徒歩1分の立ち飲み酒場『サレサイドサカエ』。常連客の間では『サササ』の愛称で呼ばれているそう。
同じく西荻窪駅北口で人気の立ち飲み酒場『西荻サレカマネ』の2号店として、2020年2月にオープンした、西荻窪ではまだ新しめのお店。昔からある、お隣の八百屋さんが目印です。
道路に面した入口はガラス張りで、全面開け放つことも可能。オープンな雰囲気で開放感があります。通りから中の様子が見えるので入りやすいのもポイント。
どことなく無国籍な雰囲気の店内は『サレカマネ』と『サレサイドサカエ』のオーナーである佐藤格之さんが、旅先のブラジルで出合ったお店がヒントになっているのだそう。
「現地でたまたま入った立ち飲みのポルトガル料理店がとても活気があって、お店の外まで人があふれて、皆楽しく陽気に飲んでいるんです。いろいろな文化が混ざり合った雑多な空気も魅力的で、こんなお店を作りたいなと思って」。
赤や黄色など鮮やかな原色の壁に、アフリカのお面やだるまの置物。店内の雑貨は国籍がバラバラだけど不思議な一体感を生み出し、いい意味での土っぽさや埃っぽさがある。
異国の香りやレトロ感がミックスされた空間は、どこかラテンっぽい明るさがありつつも落ち着いた雰囲気。
ほどよく肩の力が抜けた絶妙な居心地のよさは、どこか西荻窪の街の空気に通じるものがあります。
ゆるいけど、ちゃんとしている。おしゃれだけど気取っていない。こだわりはあるけど、押しつけ感はない。
西荻窪には、そんな品のよさがある。
店のスタッフやゲストで賑やかに盛り上がるタイプのお店もあるけれど、ここ『サレサイドサカエ』は、1号店の『サレカマネ』と同様、必要以上にはお客に構わず、ほどよく距離感のある接客スタイル。
常連客には地元・西荻窪に住む人も多いけれど、内輪っぽい馴れ合いの空気はありません。
名物の「泥生姜サワー」や「季節のくだものフィズ」でひとり乾杯
最初の一杯はとりあえずビール…もいいけれど、異国情緒ただようお店の雰囲気に合わせて、旬のフルーツを使った季節のくだものフィズ(右)もおすすめ。
「パイナップルフィズ」750円は、ホワイトラムやマンゴージュースを使ったトロピカルな味。甘酸っぱくて飲みやすく、お酒が得意じゃない女子にもおすすめ。
そして、高知県産の「泥生姜」を使った「泥生姜サワー」(左)550円も人気。たっぷりのすりおろししょうがを使ったキリッとした味わいは、すっきりとした飲み心地で飲んべえ女子にも評判。
料理もジャンルにとらわれず、お酒に合う無国籍なメニューが揃っています。
「パステウ」600円は、オーナーの佐藤さんがブラジルの旅で出合ったファストフード。カリッと揚げたパイ生地の中に、スパイシーな味付けのひき肉やオリーブ、ゆで卵が入った“ブラジル版揚げパイ”。サルサソースを添えて、パイナップルフィズと共に味わえば一気にラテンな気分に!
ひとり飲みの時間がより楽しくなる、心地よいレコードの音にお酒が加速!
そして『サレサイドサカエ』の居心地よさの理由は、お店で流れる音楽にもありました。なんと、カウンターの中にはターンテーブルがあり、BGMはアナログ盤というぜいたくさ。
レコードをかけるバーは結構あるけれど、レコードのかかる立ち飲み屋は珍しいし貴重!
飲み物を出したり料理を運ぶ忙しい合間を縫って、1枚ずつアルバムを選ぶのは何気に大変そうですが、そのひと手間がお客にとってはうれしい。
スタッフが選んでかけてくれるレコードも、こちらの楽しみのひとつ。
「音楽ジャンルのこだわりは特にないですが、早めの時間帯はゆったりしたジャズ、夜が深まり盛り上がってきたら激しい曲、という具合にお店の空気に合わせて選んでいます」とのこと。
ジャズや民謡、ワールドミュージックまで、店内に漂う不思議なグルーヴ感はこれらのレコードのせいでしょうか。次はどんなアルバムがかかるのかな…とワクワク感が高まります。
心地よい音楽にテンションが上がり、ついお酒が進みます。
飲んべえのどストライクゾーンを突く名物メニューでさらにお酒が加速!
そして、料理がおいしいのも、ここ『サレサイドサカエ』の魅力。ひとりで2~3品食べられるくらいの、ひとり飲みにもちょうどいいポーションです。
ビールを始め、どんなお酒にも合うおつまみ「アボカドあさりキムチ和え」600円。まろやかなアボカドに、プリッとしたアサリの食感、キムチの辛さが相性抜群。
ジュージューと音を立てて登場したのは、熱々の「カニ味噌グラタン(バゲット3枚付き)」750円。
これはお酒に合わないわけがない! まったり濃厚なカニ味噌とクリーミーなベシャメルソースの組み合わせが幸せすぎる。日本酒で攻めるか、白ワインを合わせるか…悩むこと必至。
人気メニューのひとつ「厚切りハムカツと卵サラダ」550円。
ウスターソースをサッとかけて、添えられたタマゴサラダも一緒にいただきます。
カリカリの衣をまとった揚げ立て熱々の肉厚なハム…絶対おいしいに決まってる!
すっきり味の泥生姜サワーがよく合います。
ほかにも、ビールやサワー、日本酒、ワインと、いろいろなお酒に合うフードメニューが充実。ひとり飲みだと品数はたくさん頼めないけれど、今日は何にしようかと悩みながら選ぶのも楽しい。
心地よいグルーヴ感に身を委ねながら、ひとり飲みの自由を満喫
というふうに飲んで食べているうちに気分もほぐれ、いつの間にかすっかり上機嫌になっていました。
おいしいお酒と料理はもちろんのこと、心地よいレコードの音に、ゆるりとした空気が三位一体となって、この空間に絶妙なノリを生み出しています。
何だろう、この独特な“空気のうねり”は…まさに「西荻グルーヴ」とでも言うべき昂揚感!
誰にも気を遣わず邪魔されず、自分の気持ちの赴くままに好きなものを飲んで食べ、ひとりの時間を楽しむ。まさにひとり飲みは「自由」そのもの。
『サレサイドサカエ』は、ひとりでも楽しい。いや、ひとり飲みだからこそ楽しい空間。
軽く飲んで食べて、お会計はひとり2000~3000円ほど。小一時間の自由と幸せを求めて、西荻窪へ来てみませんか。
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サレサイドサカエ
サレサイドサカエ
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東京都杉並区西荻北3-20-8
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JR西荻窪駅 北口から徒歩1分
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2,000円~3,000円
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定休日 火曜休
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営業時間 17:00~24:00/土・祝 16:00~24:00/日 16:00~22:00
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