お客に愛され続けて約半世紀
新宿歌舞伎町の本格台湾料理店
見た目だけではわからない飲食店のこと。食材、歴史、人柄、こだわり、コンセプト…
お店“ならでは”の情報を教えてもらって、もっとおいしく、もっと気軽に食事を楽しもう。
オーナーシェフが語る
『青葉』の手引き
約200種類のメニューを
現地と変わらぬ味で提供
「台湾料理には小皿メニューもたくさんあるので、いろいろ食べてお腹いっぱいにしたい人も、酒の肴として少しずつつまみたい人にもおすすめです」とオーナーシェフの李氏。
歌舞伎町で47年間、変わらぬおいしさを提供し続けていることもあって、地元を中心に根強いファンが多い。
そもそも日本で「台湾料理店」というと、麺専門店や屋台料理を思い浮かべることがほとんどだが、こちらのメニューはなんと200種類。海に囲まれた台湾ならではの魚介料理から、ボリュームたっぷりの豚肉料理、さまざま楽しめる小皿料理、お馴染みの点心…と、幅広いラインアップを取り揃えている。
「ランチから深夜食まで、どんなシーンにも対応します」。さすがは眠らない街、歌舞伎町。途中休憩無しの通し営業だけあって、時間に関係なく食べられるのはもちろん、早い時間からお酒が楽しめるのも、この地域ならではの魅力だろう。
何も付けない、足さない
そのままの味わいが一番
香辛料を入れた紹興酒に浸けて蒸し上げる「蒸し鶏」は、ぷりっとした弾力のある食感。下味が鶏の旨味を上手に引き立て、皮の部分はたまらない香しさが自慢。
また自家製調味タレに浸してからかまどで焼く「叉焼」は、しっかりと身が締まっていて歯ごたえは十分。噛むほどに味わいが広がっていく。
そして複数の豚肉の部位と脂身を混ぜ合わせ、秘伝の調味料を加えて腸詰めにした台湾名物料理「香腸」は、スパイシーな香味が絶妙でお酒にもぴったり。
「台湾料理は一見シンプルに見えますが、すべてに下味をしっかり付けて、素材の味を存分に楽しめるようにしています」。とかく中華料理は卓上調味料を使いがちだが、それらはまったく必要ない。
「一番のおすすめは、鳩酥(鶏挽肉、エビなどのレタス包み)。揚げて砕いた春雨と炒めた具材を特製の調味料で和え、レタスにくるんで食べます」。パリパリ感とシャキシャキ感が心地良い逸品。いくらでも食べられそうだ。
歴史あるレトロな空間には
有名人のサインもたくさん
飲食店の移り変わりが激しい歌舞伎町において「47年」は立派な老舗といえる。
レンガ造りのインテリア、飴色の調度品、カーペットのフロア、光沢のあるソファシート、壁を埋め尽くす有名人のサインなど、そのすべてに歴史を感じる落ち着きと、伝統の重みがある。
…まだ飲食店が夜遅くまで開いていなかった時代から、深夜営業を始め、料理のおいしさとともにお客の心を掴んできた『青葉』。このお店だからこその風合いも、たくさんの人に長く愛されてきた人気ぶりを物語っているような気がする。
<台湾・高雄で開催された『国際豚脚コンテスト』に、日本代表として2年連続出場したオーナーシェフの李克順氏。優秀賞を受賞するなどテクニックはお墨付きだ>
~このお店にオススメの人~
●時間を問わず本格的な台湾料理を味わいたい人
●長い歴史を持つ歌舞伎町の老舗店に興味のある人
●お酒と一緒に、おいしい料理を堪能したい30代会社員
撮影:杉本剛志
このページのデータは2014年4月4日現在のものです。
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