主人が語る
『眠庵』の手引き
見た目だけではわからない飲食店のこと。食材、歴史、人柄、こだわり、コンセプト…
お店“ならでは”の情報を教えてもらって、もっとおいしく、もっと気軽に食事を楽しもう。
職人としてのこだわりが伺える
「蕎麦通」からも評判の名店
全国の産地に自ら出向き
良質の蕎麦を見定めていく
神田に暖簾を掲げて10年目。蕎麦好きから支持を集め続けている名店がある。東京ばかりか、近郊他県や遠方から訪れる常連客も多く、予約もなかなか取れないと評判のお店が『眠庵』だ。ご主人自ら蕎麦の産地へ出向き、畑の状態を見る。そして生産者とじっくり話し、味わってから仕入れを行う。それが柳澤氏の基本姿勢という。「産地や土の状態、畑の違いによって、挽き方、水の量、蕎麦の打ち方は変わります。だから自分の目で確かめるために、時間をつくって、全国の産地を回る必要があるのです」。こだわりを真摯に貫いてきた年月が、お店の名声を不動のものにしているといえる。またこれだけの「こだわり人」でありながら、気難しさとは無縁。腰の低い丁寧な接客も、常連客に支持される理由なのだろう。
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古民家の情緒ある空間で
十割蕎麦の魅力を堪能
人気のメニューは、産地の異なる蕎麦を食べ比べられる「二種盛り」。個性豊かなそれぞれの風味、味わいを一度に楽しむことができるのが面白い。もちろん蕎麦はすべて十割。みずみずしい食感と、香り高い旨味が特長だ。「いろいろ試しましたが、やっぱり蕎麦自体の個性を一番楽しめるのは十割です。1%でも小麦粉を入れると、小麦の風味が出てきてしまうので」。薬味は本わさびと大根おろし、蕎麦つゆのダシは鰹節のみ。砂糖を使わず、みりん、酒、醤油で仕上げていく。丸みを帯びた甘味と辛味のバランスが絶妙だ。店舗は90年以上前に建てられた古民家を改修。靴を脱いで上がるスタイルになっている。電球のやわらかな光に照らされた温かい雰囲気の店内。どこか懐かしさを感じる心地良さ。蕎麦の味わいと相まって、粋な情緒が漂ってくる。
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蕎麦前と日本酒も充実
豊富な味わいも魅力的
酒好きのための蕎麦前はもちろん、酒肴も多く揃える。なかでも自家製豆腐は、ぜひ味わいたいひと品。「昔から豆腐が大好きで」というご主人が、1か月ほど豆腐屋に住み込み、技を習得したこだわりの味わいだ。そのほかにも蕎麦の産地を巡る際、一緒に見つけてきた各地の珍味も提供する。歯ざわりの良いクラゲと叩き梅を和えた「梅くらげ」は、特に人気が高いそう。さらに「牛肉と大根のバーボン煮」といった、オリジナリティーあふれる料理もラインアップ。「日本酒の品揃えは日によって変わりますが、常時20種ほどを用意。日本酒好きにおすすめしたいレアな銘柄もあります」。蕎麦と料理のおいしさはもちろんだが、職人気質の探究心とこだわり、そして来店客への真摯な思いも、常連客が足繁く通う理由といえる。
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場所は東京メトロ銀座線神田駅6番出口のちょうど裏あたり。「細い路地の灯りを目印にしてください」とは、ご主人柳澤宙氏。人気のある名店だけになるべく予約を
- 十割蕎麦に興味のある人。産地の違いを食べ比べたい人
- お酒と蕎麦前をゆっくりと楽しみたい40~50代会社員
- 友人と気軽に集えるおいしいお店を神田で探している人
Shop Data
このページのデータは2014年10月21日現在のものです。