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ニューオープン・レビュー

CAVE DE GAMIN et HANARE (カーヴ ドゥ ギャマン エ ハナレ)(白金/木下料理)
CAVE DE GAMIN et HANARE (カーヴ ドゥ ギャマン エ ハナレ)(白金/木下料理)

2011/10/1オープン

枠にはまらない料理の真髄を表現する木下料理を

「八寸」。漁師直送のヒラスズキと御殿場産ワサビ、皮目をさっと炙った徳島のゴマサバと柚子胡椒、炙った生カラスミと黒胡麻豆腐と、組合せの妙を楽しもう

「さあ、ご覧あれ」と言わんばかり、鮨屋の如き白木のカウンターに座り、目の前の板場で素材が料理へと変わりゆく様を見ながら、今かと待ち望んだひと口に酔いしれる。そこはまさにライヴ感満載の劇場。矢継ぎ早に質問しても、テンポよく返ってくる。これぞ、木下料理の醍醐味のひとつなのだ。


「鮑のソテーとグリーンアスパラ 肝バターソース」。ふっくらと酒蒸した肉厚なアワビに合わせるのは、アンチョビを練り込んだ肝バターソース。種類の異なる甘みが幾度となく押し寄せてくる

白金・五之橋という、どの駅からもやや不便な場所に店を構えつつも、シェフの味を求める常連が後を絶たないフレンチ『オー・ギャマン・ドゥ・トキオ』。人気が出れば出るほど、予約も取れず、木下シェフとの会話を楽しめない…、その声に応えるべく同じビルの地下に誕生したのが『CAVE DE GAMIN et HANARE (カーヴ ドゥ ギャマン エ ハナレ)』だ。もともとはウェイティングバーのつもりだったが、それでは面白くないと、なんと和食とフレンチを融合させた新たなる“木下料理”の店となった。


尊敬する天才シェフ、ジャック・マキシマン氏の言葉を胸に「追いかけてばかりいたら、いつまで経っても模倣でしかない。いつまでも追われる立場でいたい」という木下シェフ。シェフの遊び心に火をつけるような会話ができたら、客として一人前!?

カウンター席『HARANE』は和食器に盛り付け、箸で食べるスタイルだが、ジャンルにはこだわっていない。そもそも、どんな素材が入荷されるのかは当日にならないと分からない。というのも、信頼のおける生産者や漁師から、そのとき一番いいものを送ってもらうから。毎朝、極上の素材を確かめてから、シェフの創作魂が料理を構築していくのだ。もちろん、正統派フレンチ『オー・バカナル』の立ち上げを経験しているだけに、ベースにあるのはフレンチの技法。ただ、固定観念を捨て、料理を一度分解して考えるのだそう。例えば「鴨南蛮そば」は蕎麦の上に鴨肉と焼いたネギというスタイルでなく、蕎麦を細く切らずに、鴨の挽肉を包んでみたらラビオリのような形状。それを蒸したネギの上に乗せたら…料理として合わないはずがない。見た目には全く違う料理でも、どこか懐かしく新しいひと品になる。もちろん、ここに辿り着くまでにさまざまなドラマがあった。正当派からスタートし、さまざまな人との出会いや出来事がきっかけとなり、自分なりの料理を導き出した。シェフが心がけるのは「一人ひとりの心に届く料理」。そして「食材の素晴らしさやおもてなしの心を含めて、日本の良さを海外へ発信していくこと」。絆と呼ぶにふさわしい、スタッフや周りの人たちとの信頼関係で築かれている。


すでに連日大盛況だが、それで諦めてしまうにはもったいない。『HARANE』の予約が取れなければ、ラウンジでも同じ料理をいただける。夜遅くにふらっと訪ねて、ワインと一品を嗜んでもいい。“第2の実家”として使って欲しいというシェフの気持ちが満ち溢れた一軒だ。

落ち着いた照明のダイニングスペースは、パーテーションはなくとも、プライベート感を重視。その奥にあるのが、玉砂利、白木のカウンター8席のみの特等席『HANARE』

 
Data
CAVE DE GAMIN et HANARE (カーヴ ドゥ ギャマン エ ハナレ)
電話番号: 03-5420-3501
住所: 港区白金5-5-10 B1

撮影:山村佳人  取材・文:伊勢嶋暢子(編集部)
このページのデータは2011年12月26日現在のものです。

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