路地裏の実力店 魅惑のランチ | 美味案内

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東銀座・築地・月島メイン画像
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東銀座・築地・月島 ♯01

路地裏の実力店 魅惑のランチ

昭和通りを過ぎると、どこか落ち着いた雰囲気が漂う「東銀座」や「新富町」。下町らしさを残すこのエリアは、名店で研鑽を積んだ料理人のお店が多く登場しています。ましてや、おいしいものの集まる「築地」なら、舌の肥えたお客さんばかり。なかでも、ひときわ輝きを放つ実力店のランチをご紹介します。



路地裏の実力店ランチMap
路地裏の実力店ランチMap

言わずと知れた一流店の集まる「銀座」から、日本中のおいしいものが集まる「築地」までの一帯は、ちょっと不思議なエリアです。「歌舞伎座」周辺には、喫茶店やレトロな居酒屋が点在し、下町情緒も感じられる「東銀座」。ひっそりと、でも明らかにただならぬ魅力を放つお店が登場しています。食にうるさい人たちが多い街で、確実に客足を伸ばしている名店は、よく聞けば、なるほど、名店で腕を磨いた店主が腕を振るっているのです。しかも、ランチはかなりお手ごろ。行かない理由はありませんよね。

2010年8月にオープンした『ぎんざ 一二岐』は、京都で8年の修業を重ねた若き店主・吉澤氏のお店。培ってきた経験を元に、吉澤氏ならではの解釈を加えた料理は、基本を抑押さえた日本料理。階段を下りて引き戸を開けると、ほっとするような温もりに満ちたカウンター席が待っています。

【A】ぎんざ 一二岐

ぎんざ 一二岐

「どうせ勝負するなら」とあえて銀座に店を構えた。毎朝築地に足を運び、目利きした旬の素材を丁寧に調理していく様子をカウンター越しに眺めることができる。そのおいしさに惚れこみ、高知から毎朝取り寄せるという魚介のなかでも、この店で欠かせないのは鰹。「今まで食べたことのない味を楽しんでほしい」という思いから、手間をかけて藁焼きにするなど、手を抜かない。板場の中は、毎回が真剣勝負。それでも堅苦しさはなく、肩の力を抜いて、本物の味と出合える貴重な一軒だ。

【A】cafe pause
ランチの「高知県産鰹のわら焼き」1,500円。土佐の伝統的な手法・藁焼きをした後、バーナーで炙った鰹は、パリッとした皮とキメ細かく風味豊かな身が藁の香りをまとい濃厚な味わいに。本場同様、塩とニンニクで味わおう。ほかにも、胡麻豆腐の揚げ出し、季節野菜の焚き合わせ、ごはん、汁物が付く。
【A】ぎんざ 一二岐
【A】ぎんざ 一二岐

【住所】中央区銀座2-14-6 第2松岡ビルB1
【電話番号】03-6278-8110

地下にあるので、「どんなお店なのかちょっと分からないから…」と躊躇してしまう人にも安心のお値段。 かつて「木挽町」と呼ばれたこの辺りには、ほかにも落合シェフの『ラ・ベットラ・ダ・オチアイ』や、ミシュランでもお馴染み『銀座 うち山』の姉妹店『徳うち山』など、名だたる人気店が揃っています。レベルの高さは一目瞭然です。

「東銀座」をさらに東へ進むと「新富町」に出ます。確かに飲食店が少ないですが、実は穴場エリア。ここには多くの人が通い詰めるお店があります。もうすぐ3年目を迎える『レストラン Coulis(クーリ)』は、予約が取れないことでも有名な一軒。産地直送の新鮮な野菜をふんだんに使った料理は、目にも舌にもおいしく、何よりもココロが華やぐのがのを感じられます。

【B】レストラン Coulis(クーリ)

レストラン Coulis(クーリ)

長野のファームに魅せられて施設内のレストランで3年間働いた折笠シェフが、産直野菜のおいしさを余すことなく教えてくれるレストラン。長野から取り寄せたものを中心に、季節によって他地域の契約農家や、シェフの実家で穫れた野菜、築地で選んだものなどを使用。日によって入荷されるものも違うので、メニューはおまかせで構成される。旬の野菜で美しく彩られたひと皿からは、素材の力強さがひしひしと伝わってくる。

【B】レストラン Coulis(クーリ)
「Meat Lunch」1,300円より「15種類の温野菜と本日の前菜」。アンチョビとビーツなど野菜のソースを添えて。野菜の下には料理が潜むというサプライズも楽しい。この日はライスサラダと鶏のエスカベッシュ。右下はこの日のメイン「信州みゆき豚の炭火焼き 粒マスタード玉葱ソース」。炭火でシンプルに焼いた豚肉、玉ネギ、安納芋と、それぞれ異なる甘みが織り成すバランスは秀逸
【B】レストラン Coulis(クーリ)
【B】レストラン Coulis(クーリ)

【住所】中央区新富2-10-10 ネスト2F
【電話番号】03-6228-3288

この店の評判を聞き付け、ランチタイムでもタクシーで来店する人もいるほど。ランチでもこの量とおいしさなので、夜ならさぞかし…と、おのずと期待が高まります。そして、ディナーに訪れるという繰り返しで、どんどんと人が集まっているのです。この店の存在が、新富町に活気をもたらしているといっても過言ではありません。

東京の台所「築地」は、そもそも実力店の集まり。素材のプロたちが集う場所だから当然です。築地といえば、寿司、海鮮丼。朝早くて昼過ぎには閉店するお店ばかりと決め付けていませんか? 築地場外市場に彗星のように現れた『築地パラディーゾ』は、イタリアン歴18年の久野シェフが腕を振るうイタリアンです。

【C】築地パラディーゾ

築地パラディーゾ

場外市場の奥にある、以前はお惣菜屋だったという建物をリノベーションしたイタリアン。市場のすぐそばにあるのだから、おいしくて安くてボリューム満点なのは当たり前!と、頼もしいシェフ。本店が発祥の店といわれている「アクア・パッツァ」など、本場の味をしっかりと守りつつ、「素材を壊さずにいかに生かすか」と、料理を構築していく。また、市場で働く人たちにとって、お昼は晩餐だからと、ランチタイムでもアラカルトをオーダーできるのは築地ならでは。舌の肥えた人たちを相手にしているのだから毎日勝負という意気込みがひと皿に込められている。

【C】築地パラディーゾ
ランチメニューは週替りで5種。定番の「築地市場の貝類とフレッシュトマトソースのリングイネ」1280円は、パスタと同ボリュームのサラダ、自家製パンも付いてくる。ムール貝、アサリ、シジミ、つぶ貝などさまざまな貝の旨みがぎゅっと濃縮したソースに、トマトの酸味がマッチ。ボリュームたっぷりなのに、ペロリと食べられてしまうのも特長のひとつ。
【C】築地パラディーゾ
【C】築地パラディーゾ

【住所】中央区築地6-27-3
【電話番号】03-3454-5550

人間性が豊かな築地の人たちは、マズイものはマズイとはっきりと言ってくれるのだそう。新鮮素材を相手に連日格闘しているツワモノたちに認められるとなれば、行かずにはいられません。

評判が人を呼び、予約の取りづらくなっていますが、それでも行く価値のあるお店です。それぞれに街の雰囲気は違えども、「築地」から近く食通が訪れるという点では、共通しています。まずは、ランチに出かけてみませんか。そして、自分の足で探して、お気に入りの一軒を見つけてみてください。

実力店ランチリスト
【D】

LA BETTOLA bis

閉店

『ラ・ベットラ・ダ・オチアイ』の姉妹店
「日本一予約が取れない店」落合シェフのセカンドレストラン。シックでスタイリシュな店内ながら、ランチもディナーもお手頃な価格。落合シェフの真髄を確かめることができる。
【住所】中央区銀座1-27-8 セントラルビル1F
【電話番号】03-3567-5657
【定休日】日、第1・3月
【営業時間】11:30~L.O.14:00、18:30~L.O.22:00/土祝11:30~L.O.14:00、18:00~L.O.21:30

LA BETTOLA bis

築地育ちのシェフが手がける本格イタリアン
地中海に浮かぶイタリア・サルディーニャ島の郷土料理をベースにしたイタリアンを堪能できるお店。築地育ちの木村シェフによる素材のおいしさを引き出したシンプルな味わいは必食。
【住所】中央区築地1-3-6 前田ビル1F
【電話番号】03-3542-5880
【定休日】月
【営業時間】11:30~L.O.14:00、17:30~L.O.22:30
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S'apoosentu di aki

築地直送のネタを握る王道の江戸前寿司
以前は『助六』だった場所に、2010年オープン。築地から仕入れた鮮魚を握る若き店主は、王道の江戸前寿司にこだわる。ランチの「ばらちらし」の美しさと味わいに通い詰める人も多い。
【住所】中央区銀座3-13-4
【電話番号】03-3546-1869
【定休日】日祝
【営業時間】11:30~14:00、17:30~22:00/土17:00~21:00
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ぎんざ鮨一代 有吾
【G】

築地寿司岩 本館


水炊きの専門店として知られる老舗
博多では広く知られる創業明治43年の水炊き専門店。その本場の味を手軽に味わえる。独特のスープとポン酢は、新鮮な若鶏の旨みをいっそう引き立てている。
【住所】中央区築地1-8-1 新三浦ビル
【電話番号】03-3541-0811
【定休日】日
【営業時間】11:30~14:30、17:00~22:00

築地寿司岩 本館

旬素材を盛り込み季節をあしらった懐石
元老舗料亭で料理長を務めた藤木氏が、腕を振るう懐石料理の店。四季折々の食材を用いて、丁寧に調理し、素材の力を最大限に引き出す。お昼には会席弁当を楽しむことができる。
【住所】中央区築地7-4-4 サンクレスト築地1F
【電話番号】03-6228-4860
【定休日】日祝
【営業時間】11:30~14:00、17:30~22:00
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懐石 ふじ木

撮影:山村佳人  取材・文:伊勢嶋暢子(編集部)
このページのデータは2012年2月26日現在のものです。



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